春の芽吹き 2022/04/09 富山市(旧大沢野町) |
・露出補正に注意しましょう
・その上で彩度に気を配るともっといいよ!
と書いてあった。
なお、その本の桜の頁の締めは「桜は誰がどんな写し方をしても見たまま美しく写るのである」と、B級サメ映画もビックリのウルトラ雑な終わり方で終わっているので正直あまり参考にはならないのかもしれないが
・・・それでもきれいに写したい(SNSにアップしたい!)という気持ちは誰もが持つ揺るぎないものであることは間違いないだろう。
何が正解かは今も個人的にはわからないのですが、春の風景写真について色々と考えているといくつかの抑えるべきポイントがあるように思えてきた。
つまり、
1. 淡いコントラスト
2. 明るいトーン
3. 赤、緑、黄色など暖色系のキーとなる色
これら3点が春の写真のポイントと今のところ考えている。
雪が溶け、草木が芽吹きで候う、穏やかな気温から連想されるイメージがこのような要素で表されると考えている。
では実際何も考えずにカメラをいいと思った景色に向けてみるとどのように写るだろうと、ミラーレスとスマホの写真を見返してみると以下の2枚の通りだった。
桜と剣岳(立山連峰) 春と冬の対比が綺麗で撮ってみた1枚 ミラーレスで撮影(α7R II) 絞り優先 F5.6、測光マルチ、ISO100、1/800 |
富山を流れる松川の桜並木と遊覧船 こちらはスマホ(Google Pixel6)で撮影。 AIが最もきれいとされる条件で撮影されているはずなのですが・・・ |
撮影者の構図が残念すぎるのは棚に上げるとして桜は写っている、ということは認識できるとは思う。うむ。だが、読者の方はこれらの写真を見たときになんとも言えないがっかり感がはつきまとっていると推測する。
がっかり感を個人的な観点で紐解いていくと、
1. 影が濃いおかげでコントラストが強く付いて堅いイメージが出ている (×淡いコントラスト)
2. 黒い(暗い)部分が目立ちすぎて全体的に暗い印象が出ている (×明るいトーン)
3. 黒い(暗い)部分が目立ちすぎて更に桜のピンク色もスポイルされている (×暖色系の色)
という冒頭に挙げた春の写真ポイントをすべてスポイルしているように思えた。
言い換えるとそれらを改善すると春っぽい写真になると思われるので実際にレタッチしてみたので見てみよう。
流石にやり過ぎ感あるかもしれないが個人的に思う春っぽいイメージには近づいた。 コントラストを下げ、彩度と暗部光量(ガンマ補正)を強めに調整した。 なおホワイトバランスはレタッチ前と同様。 |
Google Photoのエディット機能で適当にHDR、彩度、ホワイトポイントなどをいじって黒い部分を極力削り、桜の色を強めに出した |
レタッチしてみるとだいぶ柔らかく、明るく、温かみのある印象に変わったと思う。肉眼で見えていた景色は実際のところレタッチ前のほうが現実、事実には近い。だが写真で春だ、きれいだ、と伝える際にどちらか良いのかは、個人的には後者のほうが「記憶の中のきれいな景色」という意味で説得力があると考える。
もっと足と時間を使い、このようなレタッチをしなくても済む構図が、角度がもしかしたら訪れた場所にはあるのかもしれないが、往々にしてそれらは針に糸を通すようなピンポイントの場所、時間帯である事が多い。なのでテクノロジーの力を借りてよりよい見せ方を模索するほうが忙しい我々現代人にとっては合理的なのかもしれない。
今年も良き春の景色に出会えることを願って
SAKURA この写真もレタッチしてコントラスト、明度と彩度を調整しています |
追伸
なんで逆光の構図ばかり撮ってたんだろう去年の自分・・・😭
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